ファイナンシャル・プランナー 中野敦成
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2015年2月の【フラット35】の金利は、融資比率9割以下、返済期間20年以下で1.1%、21年以上で1.37%と、先月よりさらに下がりました。
2014年7月から下がり続ける【フラット35】の金利は、「どこまで下がるのだろう?」「なぜ下がるのだろう?」と思われている人も多いでしょう。今回は、【フラット35】の金利がどのように決まるのか、何を見れば今後の金利推移を予測できるのかをお伝えします。

【フラット35】の金利はどのように決まる?

【フラット35】の金利は、簡単に言うと、住宅金融支援機構が定めた金利に取扱金融機関の手数料を上乗せして、各金融機関が独自に決定します。住宅金融支援機構が定める金利は毎月発表されるので、各金融機関での【フラット35】の金利も毎月変動します。

では、住宅金融支援機構が定める金利はどのように決められるのでしょうか?

住宅金融支援機構は、毎月、機構MBS(資産担保証券)という期間が35年の債券を発行し、住宅ローンに貸し出す資金を集めています。
一般的に期間の長い債券は、10年国債の金利を参考に、発行する企業や団体の健全性や償還までの期間などを考慮して金利が決められます。

10年国債の金利の変動が影響し、概ね連動して機構MBSの金利が決まるため、結果として【フラット35】の金利も10年国債に連動して決まることになります。

下記グラフは、2013年3月から2015年2月までの2年間の【フラット35】と10年国債の金利の推移を示したものです。【フラット35】の金利が10年国債の金利に概ね連動して下がっていることが分かります。

<10年国債と【フラット35】の金利推移>

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(財務省ホームページ「国債金利情報」および住宅金融支援機構ホームページ「【フラット35】お借入金利の推移」から筆者が抜粋して作成。【フラット35】の金利は共に最低金利を使用。)

今後の金利の推移を予測するには?

上記のように、【フラット35】は10年国債の金利に連動しますので、10年国債の金利が今後上昇するか、あるいは下落するかを予測すれば、【フラット35】の金利も概ね予測することができます。

では、10年国債の金利はどのような要因で変動するのでしょうか?

様々な要因がありますが、大きな要因は株価と政策金利、そして物価変動です。
実際には複数の要因が影響するので一つ一つの変化では金利の決定要因とはなりませんが、それぞれの要因と金利上昇との関係は次のようになります。
・株価が上昇局面では、景気がよくなり、10年国債の金利も上昇。
・政策金利の上昇が予想されると、10年国債の金利が上昇。
・物価が上昇すれば、10年国債の金利が上昇。

<10年国債の金利変動の主な要因との関係>

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2014年は、株価は上昇したものの、政策金利はゼロ金利を継続、物価は消費税増税分を除くと概ね横ばいか下落状況でした。結果として、10年国債の金利は下落傾向にあり、これに連動して【フラット35】の金利も下がりました。
このように、株価や政策金利、物価変動を予想することで、10年国債の金利、ひいては【フラット35】の金利が予想できます。

将来のことは分からないので、あくまで筆者の予想ですが、アベノミクスの第一の矢である「大胆な金融政策」は継続中のため、政策金利は上げにくいのではないかと思います。また、物価上昇に関しては、日銀が目標としている「2%上昇を2年で」を達成していない状況にあり、十分な物価上昇が起こっていないといえます。株価の動向はまったく予想ができませんが、政策金利、物価変動の状況を考えると、【フラット35】の金利がすぐに大きく上昇することは少ないのではないかと考えています。

あなたも今後の株価や政策金利、物価変動から、マイホームの購入時期の【フラット35】の金利を予想して、資金計画の参考にしてみてはいかがでしょうか?

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中野敦成

ファイナンシャル・プランナー

2005年から独立FPとして、大阪で個人相談を中心に活動中。
年間300件以上のご相談を受ける傍ら、『あんしんして豊かに暮らす』をテーマにセミナーや執筆でも活躍中。

FP事務所LBプランニング

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