ファイナンシャル・プランナー 山本久美子
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省エネ性能を満たすエコ住宅の新築やエコリフォーム、完成済みの新築エコ住宅の購入を対象に、様々な商品と交換できるポイントが受け取れる「省エネ住宅ポイント制度」が創設されます。どんな住宅にポイントが発行されるのでしょう。制度内容やメリット、注意点について見ていきます。

「省エネ住宅ポイント制度」の対象はどんな住宅?

創設される「省エネ住宅ポイント制度」は、実は平成24年まで実施されていた「住宅エコポイント」や「復興支援・住宅エコポイント」が元になっています。その時と同じように、省エネ基準を満たしたエコ住宅の新築や購入、エコリフォームをした場合に、1ポイント=1円に相当するポイントが受け取れます。詳しい条件について、確認していきましょう。

対象となる住宅

対象となる住宅は、次の通りです。

エコ住宅の新築や購入  ※1・2

※1 省エネ住宅ポイント制度では、完成済みの新築住宅を購入する場合も含みます。
※2 賃貸住宅は対象外です。

エコリフォーム

求められる省エネ性能

住宅に求められる省エネ性能は、新築や購入の場合とエコリフォームの場合で、大きく異なります。

エコ住宅の新築や購入
省エネ住宅を満たす性能は、新築や購入の場合で「トップランナー基準」や「一次エネルギー消費量等級5(木造住宅の場合は4)」などが挙げられています。いずれの基準も、高い省エネ性能が求められることになりますが、一般の方にはわかりづらいので、施工会社や不動産会社に該当するかどうか確認しましょう。

エコリフォーム
次の一定レベルの改修工事が条件となります。
(1)窓の断熱改修
(2)外壁、屋根・天井、床の断熱改修
(3)設備のエコ改修
(4)(1)~(3)のいずれかと同時に行う、バリアフリー改修やエコ住宅設備の設置、リフォーム瑕疵(かし)保険の加入、耐震改修

対象となる住宅によって異なる、発行ポイントと対象期間

発行ポイントと対象期間は、下表の通りです。

<省エネ住宅ポイント制度>

対象となる住宅 エコ住宅の新築 エコ住宅の購入 エコリフォーム 完成済みの新築エコ住宅の購入
発行ポイント 30万ポイント 30万ポイント 最大30万ポイント工事内容ごとに定められたポイントを加算。ただし、エコリフォームと同時に耐震改修を行う場合は、15万ポイント上乗せで最大45万ポイントまで。 30万ポイント
対象期間 【工事請負契約】
平成26年12月27日以降に契約締結したものが対象(すでに締結済みの契約を着工前に変更する場合を含む)
【工事着工~完了】
工事請負契約締結日から平成28年3月31日までの間に工事に着工し、予算成立日以降に工事が完了するものが対象(完了報告が必要)
平成26年12月26日までに建築基準法に基づく完了検査の検査済証が発行されたもので、予算成立日以降に売買契約を締結した新築住宅が対象(着工日の条件なし)

ポイントで注意したい点は、エコ住宅の新築や購入の場合は一律で30万ポイントが発行されるのに対して、エコリフォームの場合はそれぞれの工事ごとのポイントを加算していき、30万ポイントが上限になるということです。

「省エネ住宅ポイント制度」では、中古住宅を購入してエコリフォームを行う場合は、他のエコリフォーム等で発行されるポイントの合計と同じポイント数を10万ポイントを上限として加算することができますが、これも併せて30万ポイントが上限となります。ただし、同時に耐震改修を行った場合は15万ポイントが別枠で加算できますので、最大45万ポイントということになります。ただし、中古住宅を購入してエコリフォームする場合にポイントが加算できるのは、平成26年12月27日以降に売買契約を締結し、売買契約締結後3ヶ月以内にエコリフォームの工事請負契約を締結する場合という条件が付きます。

予算確保がポイント制度成立の条件

最大の注意点は、予算枠に達した時点で終了するということです。これから住宅の建築や購入、リフォームを検討する場合、平成28年3月31日までに工事を着工する必要がありますが、その期限までに駆け込もうとする事例が多くなると考えられます。前回の「復興支援・住宅エコポイント」では予算枠に達し、早期に受付が終了しましたので、予算枠までという条件があることを忘れないでください。

最後に、「省エネ住宅ポイント制度」は平成26年度補正予算を前提としています。1月下旬に召集される国会での審議を経て、2月中旬ころに予算が成立する見込みです。予算の成立によって正式に決定される制度ですので、その点にもご注意ください。

 

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山本久美子

山本久美子 住宅ジャーナリスト ファイナンシャル・プランナー(AFP)、宅地建物取引主任者、マンション管理士等

リクルートにて「週刊住宅情報」 等の副編集長を歴任。独立後は、住宅関連記事の編集・執筆や講演等を行う。宅地建物取引主任者、マンション管理士、ファイナンシャルプランナー(AFP)等の資格を有す。著書に「中古マンション購入&リフォーム 得する選び方・改装術」(小学館)等

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